高年齢から海外寿司職人になるのに需要な事

こんにちは、NY鮨職人の金治です。
2024年1月下旬にNYに来ました。日本でE2ビザを渋谷の就職先の会社のサポートを受け
2ヶ月で取れました。因みに私は、50代です。

簡単な経歴
学もなく高校卒業してバイクレースを47歳までする。
2001〜2003年、3年連続全日本チャンピオンを獲る

2004年からアメリカ最高峰のプロライセンスを獲得し、ナショナル最高峰プロクラスで10シーズンに渡りスポット参戦をする。参戦場所は、イリノイ州、オハイオ州、ウィスコンシン州、インディアナ州、アイオワ州、ケンタッキー州、カンザス州、ジョージア州、フロリダ州等でした

そしてレース引退後47歳で初めて普通の社会人となり海外鮨職人になる野望を抱え銀座の高級鮨店に就職をして修行を開始する。
その後、シンガポール、マカオ、ドバイ等の高級鮨店で働き、現NYの安価な和食店の鮨部門の責任者になり働いており、年収1千万円超えを実現した。

この記事を読んで分かる事

何度も言っている様に海外寿司職人になる事、成功する事は特別な事ではないです。ですが楽してチャランポらな人でも出来る事ではないです。結論から言いますと、泥臭い努力を追い求め続けられる人でないと無理です。逆にこれだけできれば貴方は海外に行って1千万円は稼げます。
私の様な40代になってもバイクレースを続けていた人は結構いました。あれから10年以上経ちましたが、レースを引退して一般的な社会人になり、20代の時と同じ様なアルバイトをしている40代50代の人も多くいます。

40代50代になって何かを目指して就職出来たとしてもそこには必ず20代30代の仕事ができる若い大先輩がいます。その若い大先輩に教わり叱咤されたり色々ある事でしょう。そこに自分の小さなプライドをぶつけてしまう人が多くいると思います。若しくはそれをわかっていて挑戦を避けてしまっている。人間だからその気持ちはわかります。でも今私が思うことは、高年齢でもなりたい肖像画見えているのであれば、失敗したことを教えてくれる人はとても需要でありそしてそこに答えが潜んでいるのでその正解をそこで掴めれば自分の一生の財産になります。人から教われる修行は何年もありません。とても貴重な時です。それが分かるのは修業が終わって一人になった時です。

何かに迷った時や、プレッシャーが掛かった時に必ずあの嫌いな先輩から言われた事を注意しながら仕事をしたりします。そしてその時に失敗せず上手にいきます。何故なら一度失敗して先輩に叱咤された思いがあるので冷静にできるんですね。注意を計らいながら。

これは心理的なもので、あの修行時代にあんな嫌な時間を費やしたのだから、それをどうにか自分の利になる様に転換したいと思うのです。「せっかくうるさいことを言われ続けて来たのだから、そこの部分を最高にしてやりたい」っとそこの現場を離れて時期が経つと、そう思ったりするのです。正に10代の時の親のうるさい教育を経て、親と離れて暮らし40代になって親の言っていた事がしみじみ分かるあの思いと一緒です。

その時は言われる事が嫌でたまらない気持ちは痛いほどわかります。逆を言うとそれがあるから一人になった時に強く素晴らしい技を披露できるのです。その修行をしていない人には深くそれは出来ません。職人としての深さの基本はここで育まれます。泥臭く地道に修行をして下さい。
実は、修行をできない人は修行をできる人のことを羨ましく思っているという事実を知って下さい。修業経験のある人は実は貴重な存在であり、揺るが敵の真の心が手に入るのです。

YouTubuやTVの特集で数カ月の寿司学校に通いサラリーマンから海外寿司職人に転職、とかをみた事があります。先ず数ヶ月で職人と呼べる人物、技術が手に入るわけがありません。視聴者を惹きつけるお決まりの謳い文句です。学校に通い仮に海外の寿司店に就職出来たとしてもそこは間違いなく安価な寿司店か、一般価格の大した技術も繊細さも必要とされていない、とりあえず出せば売れるという様な日本の文化も何も反映していない寿司店だと思います。100％高級店ではありません。

給料も他のスタッフのメキシコ人と変わらないでしょう。只、同じ給料でも日本人というだけで客寄せパンダにできる、という事だけが貴方のメリットです。そんな店はざらにあります。メキシコ人になめられて調子の良い感じにこき使われることが目に見えています。仕事もメキシコ人の方ができるでしょう。何故なら貴方はたった数ヶ月お客さんという形の生徒として学校に通っただけですから。どんなにそこの学校で頑張ってたとしても社会の中で揉まれて修行した人材の様には到底なれません。

そうなって時に貴方が取る戦法は、周りのメキシコ人と仲良くなって楽しく仕事ができれば良いという気持ちにきれ代わり、小さな事は目をつぶり楽しさやノリで仕事をする事が正解と思っていくことになるでしょう。そういう人材は数年で潰れます。もちろん高級店に移ることも出来ず、出来たとしても通用しなく試用期間でクビになることでしょう。

外国だから適当でいい、大雑把でいい、アバウトでいい、という話は確かに存在しますが、そこの環境から1000万円若しくは貴重な人物になれるほど世界は甘くはないです。高級店ですと、銀座よりも値段は当然高いです。ドバイで働いた店はおまかせコースが9万円でした。仕事スキルとして銀座よりも厳しかったです。海外の富裕層が求めているのは日本人以上細かく料理の繊細さと見た目の美しさ、それに日本の文化を載せてこいと求めてきます。大変厳しいです。

 

これらができる寿司シェフが世界から求められているのです。三流の見せかけ日本人寿司シェフは適当な仕事しかできないメキシコ人となんら変わらない価値です。これが現実です。寿司学校はあくまでもビジネスです。安価な店でも500万円くらいの給料はNYでもらえるかと思いますが、いずれ日本に帰ってしっかりとした技術を身につけたく修行したいと思う様になって帰国するのが海外のあるあるです。技術ってものは、何年も掛けて反復連取をしてやっと身につくものです。スポーツと同じです。

私は以前その話を実体験で聞く事ができましたので初めから銀座の高級店の門を叩き修行をしました。これは本当に自分でも良い判断と行動をしたなと今しみじみに思っておりますん
結局それが時短になります。近道をしようと思いお金を注ぎ込んで学校に行ったところで本物は育ちません。本物を目指して、若しくは長い期間の生活が安定させたいのであれば、先ずはお金ではなく、時間を費やして本物が居る所に行き本物と常に近い場所で本物の真似をして行くことから海外寿司職人の道は始まります。この近くにいる事、これはYouTubeや本などでは得られない自分の真髄に生み込まれるリアルな物があります。

これを得ることが出来たならば、貴方はどこの国の高級店に行っても1000万円、1500万円以上のお金を得ることが出来ます。その価値を得ている日本人は実はそう多くはないです。

近道をしようとしたならば、最初はそういう思いが得られるかと思いますが、時期に後から来た本物に抜かされ立場なく退くことになることでしょう。これが料理の世界です。実力のない人にお金を払う程世界は甘くはないです。ここの部分は海外の方がシビアです。

 

どういう事かと言いますと、成功の仕方を知っている。結局は泥臭いことの反復をしなければならないという事を身を持って知っているので、世間で目にするような甘い言葉に見向きのしないという事です。結局はこれをしなければ成らないという事を知っているのです。

そして、周りと同じ事をしていたら成功できないということも分かっています。何が必要で、何が不必要かも分かっている。必要なものを周りはしていないがそれを迷わずに突き進められるクレイバーなマインドがある。

まとめ

本当に本物の職人になって世界を渡り歩きたいのであれば、先ずは自分の時間を投資する事です。先ずは、ギブの前にテイクをする事。つまり高級店に行き自分の時間を無償と思う位の思いで提供し修行して本物の側に行くべきです。そうすれば自ずと貴方も本物になって行きます。ここが1000万円に向けてのスタートです。

最後まで読んで頂きましてありがとうございました。

Kinji